一般的な借り入れと違い、迅速、確実、担保なしで現金調達できるファクタリングはいざという時とても頼りになります。
当社もこれまで数多くの事業者様の資金調達をお手伝いしてきましたが、残念なことにファクタリング業者の中には自己の利益のみを追求して取引相手のことを真剣に考えてくれない業者もいるようです。
本章では、事業者の皆様が安心して利用できるファクタリング業者の見極め方についてお教えしますので、ぜひ参考になさってください。
目次
■悪質な業者を避ける
まず業界全体を見ますと、残念なことに一部悪質業者の存在も確認されています。
貸金とは全く異なる業界ですので、強い法規制もないことから、闇金崩れなどの悪質な業者も参入できてしまうのが悩みの種です。
こうした悪質業者も悪さを働けば市場原理と自浄作用によって相手にされなくなりますが、その前に運悪く付き合ってしまうと被害を受けてしまいます。
まずはこうした悪質業者を避けることが大前提ですので、悪質性の高い業者にありがちな特徴を押さえて、これを避けるようにしましょう。
悪質業者の主な特徴を以下に挙げてみます。
①詳細な住所が確認できない
闇金などの悪質業者はいざという時に警察の追及から逃れやすくするため、できるだけ自分たちの素性を表に出さないようにします。
例えば会社の所在地が詳細な地番まで書かれていなかったり、調べても存在しない住所だったという場合は明らかに危険信号です。
あるいはグーグルストリートビューなどで調べたらアパートの一室だったなどという場合も、危険というよりは取引相手として心配です。
こうした業者とは取引を避ける方が無難でしょう。
②連絡先の固定電話がない
法人同士でビジネス取引をする以上、固定電話の連絡先は必須と言えます。
闇金系はいざという時に雲隠れしやすいよう、携帯電話のみで活動することが多いので固定の番号を持たないことも多いです。
中には固定電話を使っている闇金もいるので、あれば絶対安全ということではありませんが、少なくとも信頼の元になる固定電話の連絡先を持たないような業者は接触すること自体避けた方が良いでしょう。
③代表者などの企業情報が確認できない
我々もそうですが、業界でまっとうなビジネスをしたいと思えば、相手に信頼してもらうにはどうするか考えるものです。
これは一般の事業者様も同じでしょう。
当然、会社の代表者などの企業情報はできるだけ詳細にHPなどに載せます。
でなければまっとうなお客さんは相手にしてくれないからです。
ところが悪質な業者はこうした情報も開示を嫌がるので、公式HPを見ても確認できないことが多いです。
④契約書が無い、あるいは簡素過ぎる
公式HPなどは問題ないように見えても、実際に話を聞いて取引をするとなった時に、契約書がなかったたり、条件などの取り決めごとがしっかりと条項化されていない簡素な契約書になるようなら、これも危ない信号です。
「契約書がない方が後で何かあった時に柔軟な対応ができるから」など適当な理由を付けてくるような業者はかなり危険ですので、その段階で話を切り上げるようにしましょう。
本項では避けるべき業者の特性を見ましたが、次の項からは個別業者との折衝においてどのような点に着目すれば安心できる業者に行きつけるか見ていきます。
■担当者との面談があること
一般的なファクタリング業者であれば、利用者との面談を必須とするはずです。
ファクタリング業者側としては、取引の相手となる事業者様の信頼性を確かめるために必要になるのですが、利用者側としては面倒に感じてしまうかもしれません。
ただ、面談はファクタリング業者の信頼性を確かめる作用もありますから、その担当者本人の信頼性はもちろん、担当者との折衝を通してファクタリング業者自体の体質を把握するというスタンスで面談に臨むことが大切です。
■説明に公平性があること
自社の利益だけを考えれば、当然利用してもらった方が良いわけですから、業者によってはファクタリングのメリット面だけを強調して説明されるかもしれません。
しかしファクタリングは借り入れに比べると手数料の負担が大きいなどのデメリットもあります。
メリットだけでなくデメリットについても丁寧に説明し、利用者に考える時間を与える余裕がみられるところの方が安心して付き合えるのではないでしょうか。
実際のファクタリング取引には二社間取引と三社間取引の二種類があり、それぞれメリットやデメリットがあります。
手数料負担や迅速性の面で大きな違いが出るので、時間をかけて丁寧な説明を受けられるかどうかチェックしましょう。
■個別の取引だけでなく経営全体をみてくれるか
ファクタリング業者としては、正直なところ個別のファクタリング取引で儲けがでればそれでOKなので、取引相手の経営全体のことまでは考えない方が楽です。
しかし良心的なファクタリング業者であれば、一歩踏み込んで相手企業の経営がより良くなるよう、コンサルティング的な目線で考えます。
現金を渡してハイ終わりではなく、将来にわたって相手企業が元気に頑張れるよう、優良業者であればできる限りのサポートを提供してくれます。
ファクタリングだけでなく、経営全般にわたる丁寧なサポートを受けられるようであれば、安心して付きあえる相手と考えて良いと思います。
■複数社に見積もりしよう
危険な業者を避けることや、個別業者の信頼性を見る指標を見てきましたが、特定の業者だけと話しているだけではなかなか安全性を見抜くのは難しいかもしれません。
そこで、複数の業者と折衝してファクタリング業者同士を比較できるようにすると良いと思います。
そうすることで、「A社はデメリットについて説明がなかったけど、B社の担当者はこちらから聞かなくてもちゃんと説明してくれた」など要点を比較しやすくなります。
ファクタリングの必要性を感じているということは時間的な余裕はあまりないことが予想されますが、少なくとも1社だけではなく数社に話を聞くことができるよう、余裕をもった資金調達を考えられるようにしたいものです。
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