今般のコロナ騒動はもうしばらく続く様相ですが、全国に発布された緊急事態宣言はひとまず解除されることとなりました。

相手がウイルスなだけに、状況悪化が見られれば今後すぐにでも緊急事態措置が再施行されるというアナウンスがなされているものの、ひとまずの解除によって金融機関にも動きがみられるようになりました

本章では、緊急事態宣言解除後の金融機関の動きを見ていきたいと思います。

■店頭業務再開の動き

■店頭業務再開の動き

朝日新聞デジタルによりますと、5月26日、野村証券、大和証券、みずほ証券などの大手金融機関では、一時的に停止していた店頭業務を再開したと報道されています。

一部時間短縮措置を伴いながらの業務再開ではありますが、事業の停滞がひとまず解除されたことは喜ばしいことです。

他の金融機関も業務の一部停止や顧客サービスの停止措置などを緩和して、様子を見ながら業務を再開していくものと思われます。

では今後再び状況が悪化して緊急事態措置が敷かれることなく推移したと仮定して、短期、中期的に金融業界がどのような動きを見せていくか予想してみましょう。

■決済手続きの柔軟化が予想される

■決済手続きの柔軟化が予想される

今般のコロナ禍では、役所等が関わる手続きなどで日本の伝統文化ともいえる「ハンコ決済」が非常に悪い影響を及ぼしました。

助成金の申請手続きや、役所内での決済手続きにどうしても人力によるハンコの押印が求められたため、緊急事態宣言下で人の移動が制限されるべき時にも出社、出勤を余儀なくされた人が大勢いました

役所方面はまだまだお堅いのですぐには状況が変わらないかもしれませんが、金融機関ではハンコ決済を見直して決済の柔軟化を図る動きが出ています

三井住友銀行やみずほ銀行の電子契約システムを用いた融資サービスの利用件数が伸びているとの報道が日経新聞デジタルで確認できますが、今後は金融機関内部でもハンコを介さない稟議システムの構築が進んでいくのではないかと思われます。

■リモートワークについて

■リモートワークについて

店舗業務の一部停止や提供サービスの縮小などに伴い、各金融機関では緊急事態宣言下で従業員のリモートワークを導入したところも多いと思います。

宣言解除によって多くのリモートワークは解除されると思いますが、今後いつ状況が悪化するか分からないので、各金融機関では今後もいざという時にリモートワークに移行できるよう、体制を整えていくところが多くなるでしょう。

元々、金融庁は大手の金融機関などに対して、緊急事態が起きた際に事業を停滞させないよう、非常時の体制構築を促す姿勢を取っています

事業継続計画(BCP)については、緊急事態宣言が発布される前に、金融庁から全国銀行協会など主要な業界団体に対して留意事項を伝え、現状の体制の聞き取りも行ったようです。

留意事項では、緊急時の経営機能の維持のため、電話会議や輪番制の構築、指示系統の点検などを要点として伝えたとされています。

金融機関を利用する国民や事業者としては、いざという時でも経営機能を維持してもらえるのは助かります。

現状では緊急事態宣言が解除されているので、ほぼ以前と同じような状態に戻ると思われますが、一部リモートワークが継続することも考えられるので、融資などの相談の場面で何らかの影響が出ないか、以前と違う環境になっていないか確かめておくと安心かもしれません

宣言が解除された平常時はどのような窓口相談体制になっているのか、緊急時の窓口相談はどうなるのか、オンラインなどで遠隔相談は可能か、また融資業務の実務手続きはどうなるのか、こういったことを事前に聞いておくと、事業者サイドとしても安心できますね